記事登録
2008年07月17日(木) 15時19分

すかいらーく「店長」が過労死=残業「月200時間」−春日部労基署が労災認定時事通信

 外食大手「すかいらーく」(本部東京都武蔵野市)店長として勤務していた昨年10月に脳出血で死亡した埼玉県加須市の前沢隆之さん=当時(32)=に対し、春日部労働基準監督署が労災認定したことが17日、分かった。
 前沢さんは高校生だった1991年10月、すかいらーくでアルバイトを開始。2006年3月に栗橋店の店長に就任した。
 しかし、正規雇用ではなく、1年ごとに契約更新を繰り返す「契約店長」。店の営業時間(午前8時—翌朝5時)のうち別のアルバイトに仕事を任せられるのは閉店前の2、3時間だけで、自分は午前7時から翌日午前2〜3時に帰宅する生活を1年半強いられた。
 残業は、会社のタイムカードには月約39時間と記録されていたが、遺族側の計算では死亡前3カ月平均で月200時間を超えた。認定は6月13日付。
 厚生労働省で記者会見した母笑美子さん(59)は「一応名前は店長だが、上司が健康管理などの心配りをしなかったこと、ほかの誰も声を掛けて助けてくれなかったことが悔しい」。妹美保さん(30)は「同じように悩んでいる人がいたら、誰でもいいから助けを求めてほしい」と涙を流し訴えた。
 同社をめぐっては、04年8月にも店長だった中島富雄さん=同(48)=が過労死。妻晴香さん(52)は「(会社側は)2度と起こさないとあれほど約束したのに、またこういうことが起きて驚いたし悔しい」と話した。
 すかいらーくの話 内容が分からないのでコメントできない。 

【関連ニュース】
運送業男性の労災認定=待機時間を算入-労働保険審査会
トヨタ開発責任者に労災認定=「繰り返さないで」と妻
「飲み会5時間、業務でない」=帰宅途中の転落死に労災認めず
非正規雇用で緊急対策=8月に取りまとめ
過労自殺は最多81人=「労働時間短くても危険」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080717-00000095-jij-soci