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2008年07月17日(木) 16時11分

マイクロソフト、「Live Mesh」プレビュー版のユーザー枠を拡大——アップルの「MobileMe」に対抗かComputerworld.jp

 米国Microsoftは、同社のファイル共有サービス「Live Mesh」プレビュー版のユーザー枠を拡大した。背景には米国Appleが同様のサービス「MobileMe」を立ち上げたことがあるようだ。

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 今年4月からプレビュー版の提供が開始されているLive Meshは、ユーザーがあらゆるデバイスからファイルやプログラムを他者と共有したり、同期したりできるサービスである。

 ユーザーは「Mesh」と呼ばれるオンライン保管庫(Webストレージ)にデータを格納し、ほかのコンピュータやデバイスからWeb経由でこれにアクセスする。Microsoftは今後、携帯電話やAppleのMac OSが稼働しているコンピュータからでも同サービスを利用できる機能を追加する意向を明らかにしている。

 同サービスが開始された当初は、ユーザー招待制を採用していた。しかし同社は今週に入り、米国在住者で「Live ID」を持っていれば、だれでも利用できるよう、利用条件を緩和した。ただし、Live Meshのこれまでの利用者数や、招待枠の拡大に伴う推定ユーザー数などは明らかにしていない。

 また、今までLive Meshを利用するためには、同社の「Microsoft Connect」に登録し、さらにLive Meshを利用する旨を申請する必要があった。しかし、今後、これらの手続きは一切必要ない。

 Live MeshとAppleのMobileMeを比較すると、MobileMeのほうが豊富な機能を備えており、ファイルにアクセスできるデバイスの種類も多い。Macマシンからはもちろん、「iPhone」や「iPod Touch」といったデバイスから、電子メール、コンタクト・リスト、カレンダーなどを同期させることができる。

 しかしMobileMeのサービス運用は、ドタバタが続いている。AppleはMobileMeを7月11日にリリースしたが、話題の新サービスを利用しようとユーザーからのアクセスが殺到し、機能が一時停止する事態に陥った。同社は7月16日にトラブルの発生を謝罪し、無料使用期間を30日間延長すると発表した。

 ちなみに、両サービスの利用料金は、MobileMeが年間99ドル(日本での価格は9,800円)、Live Meshが無料となっている。

(Nancy Gohring/IDG News Serviceシアトル支局)

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