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2008年07月17日(木) 11時56分

献納ワインと日仏首脳会談を断った仏大統領オーマイニュース

 明治神宮に仏ブルゴーニュ産ワイン樽(だる)が献納されているのを、すでにご覧になった方も多いでしょう。

 まだの方のためにちょっとご説明を。

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 大鳥居手前の参道脇には、日本各地の酒造家より献納された清酒の菰樽(こもだる)の棚が設置されている。参道をはさんで反対側には仏ブルゴーニュ地方の醸造元各社より献納されたというワイン樽が並べられている。

 その脇に立てられた明治神宮の説明板には、こう書かれている。

 「よきをとり あしきをすてて 外国に おとらぬくにとなすよしもがな」と御製を詠まれた明治天皇は、和魂洋才を旨とし、西欧の良き文物を導入することに積極的で、食文化の面でも西欧流を採り入れ飲み物はワインを好まれた。

 そして、「わが国とフランスとの親交が一層深まりますよう祈念致します」とのメッセージも。さすがに明治天皇を御祭神に仰ぐ神宮だけあってスケールが大きい。

 ところで、何かと話題の多いサルコジ仏大統領。先の洞爺湖サミットで初来日し、ホスト国日本の総理大臣から2者会談の申し入れがあったがそれを断った、と新聞で報じられていた。

 両者は互いに無関係ながら、日本の神社にフランスからワインの献納が受け入れられ、G8では日仏首脳会談が断られる。わが道を行くサルコジ大統領の外交感覚と、世界の非常識といわれることもあるわが国の常識の背後に誤解がなければよいが。

(記者:矢山 禎昭)

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