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2008年07月17日(木) 12時45分

世界最大手の石油会社と闘う環境運動のリーダー Pablo Fajardoパブロ・ファハルド/弁護士COURRiER Japon + hitomedia

パブロ・ファハルド(36)は石油会社シェブロンを訴える会「FEDAM」の主席弁護士である。 シェブロンと合併したテキサコが、エクアドル東部ラゴ・アグリオに最初の油井を掘ったのは1967年。原生林を破壊し、先住民を追い払い、そして5000kmにわたる土地や河川、井戸を汚染し、酸性雨を降らせてきた。環境への被害規模はチェルノブイリ事故に次ぐともいわれ、住民たちはガンをはじめとする病に苦しみ、先天的な障害のある子供も生まれている。FEDAMはこうした被害者3万人で構成され、同社を訴えた初めての団体である。 この地域の貧しい家で育ち、油田で働いたこともあるファハルドは、夜間学校や通信教育で学び弁護士となった。 彼は運動にかかわり始めてから、絶えず脅迫を受け続け、妻と子は彼を離れ、弟が殺害されている。
「弟の事件はこの運動と関係ないと考えている。でないと気が変になりそうだ」 その後、国連をはじめとする国際的な組織や人権団体が、エクアドル政府に警告するまでに至り、ついにこの夏、判決が下されることになった。シェブロンは、FEDAMが請求した160億ドル(約1兆7000万円)の支払いを命じられる見通しで、これは環境破壊関連の賠償では史上最高額となる。

エル・ムンド(スペイン)より。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080717-00000000-cou-int