記事登録
2008年07月17日(木) 18時10分

アジサイの登山道【大阪・岬町】ツカサネット新聞

大阪南端の町、岬町には多くの人が訪れる山があります。和歌山・孝子・淡輪・みさき公園駅の各地から登ることができます。

標高384メートルの山なので、ハイキング気分で登ることができます。

山頂近くには「千間寺」という寺がありました。開祖は役の行者(えんのぎょうじゃ)といわれています。修験道葛城28宿の第4番の行場であったので、あちこちから登れるようになっているのだと思います。

戦国時代には焼失しましたが、今でも当時の瓦などが見かけられます。当時栽培されていたのか、お茶の木なども生えています。

いろいろ登り口がありますが、南海みさき公園駅からの登山道をご紹介します。

岬公園団地を通り抜けたところに、登山口があります。入口付近は木々がうっそうと茂げり、ウラジロが密生しています。

少し登り視界が開けてきたあたりに、たくさんのアジサイが植えられています。7月に入ったので、すでに花は終わりかけで、切り詰められているアジサイもありますが、まだまだキレイ!!

ここからしばらくの間、アジサイの登山道が続きます。

写真を見る

ホタルブクロ・チゴユリ・ササユリ・ユスラウメなどが植えられ、かなりの傾斜のある道には、横木が埋め込まれていて歩きやすくなっています。

写真を見る

私がはじめて登った時は、道が崩れすごく登りにくかったのですが、ここ数年でかなり整備がすすんでいます。

と言っても、これだけの整備をしておられるのは、たった一人の地域の人です。

このあたりは、夏になると「みさき砂漠」と言われるほど雨が少なく、アジサイが育つにはきびしい環境です。

特にこの山道は、保水力があまりない土なので、竹の樋で水を集め溜めたものをアジサイにかけてやり、丹精こめて育てたものなんです。

一人で土を運び、木を運び、苗を運び、さまざまな資材を運んで・・・。気の遠くなるような作業が続いたことでしょうね。

この登山道を登ってきた人、そして降りていく人たちの顔が、ここを通る時ほころんでいます。

一人の力もコツコツと積み重ねれば、何かができるんですね。


他の写真を見る

(記者:eko)

■写真
写真撮影:eko記者

■関連記事
eko記者の書いた他の記事
「地域・地域情報」カテゴリー関連記事

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080717-00000040-tsuka-l27