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2008年07月17日(木) 15時11分

接客の心理戦「ご予算は?」で客は去るツカサネット新聞

客の心を捉えることができれば、一瞬にして購買意欲を高められる。しかし、販売員の方々の接客のまずさによって、逆に、購買意欲を減少させることが多々あります。

それはいったいなぜでしょうか?
接客にとって最も大切なのは「役割取得能力」(記事「接客の極意一瞬にして客の心を捉える」にも取り上げています。)です。

客の心理をいかに読み、それを大切にする接客が、客の心を捉え、購買意欲を喚起し、また、リピーターとして、安定的にひいきしていただくために必要なのです。

客は初め、高価な品物(家電や自動車など)を買おうとするとき、どの店で、誰から買おうか、ということを考えています。従って、しっかりした商品に対する情報を持っていながら、わざと、知らないふりをして、接してくるのです。この心理を的確に捉えることができる接客をトレーニングしておく必要がります。

客「安くて、性能のいいテレビ買いたいんだけど・・・、」

という問いかけに対して、

店員「安いというのは・・・?ご予算はどの程度でしょう?」

と必ず聞き返してきます。
質問に対して質問で返すということが、客を不快にさせることは簡単にイメージできるはずなのに、異口同音にこのような答えが返ってくるのは、やはり、「役割取得能力」のトレーニングができていない証拠でしょう。

大企業の接客マニュアルがその程度であるとは実に嘆かわしいなどと、これからの人間社会に絶対必要と信ずる「役割取得能力」が反映されていないことを僻みつつ、「役割取得能力」トレ的模範解答はこうです。

「テレビでしたら、今、当店では、このテレビ(比較的安い物)がお買い得です。」

この答えで、客は店員から次のような印象を受けます。
1)この店員は決して高額な物(自分に有利な物)を売りつけようとしていない。
2)この店員は決して積極的にいい物を提案してくれる店員である。
同時に、もっと高い物を買おうとしていた客自身に優越感が生まれ、もっと高い物を買う準備がある。という意識が高まります。その結果、会話の発展が保障され、且つ、希望の価格帯、スペックなどの情報が得られます。

まとめると、極意は、※質問に対して決して「質問」で答えないこと。
特に最悪なのは、「フルスペックだと価格が全然違いますよ。」などと、「こんなことも知らないのか」と言わんばかりに、教えてくれる店員。

客はスペックも価格も値引きの程度もきっとネットで調べて、知っていますよ。客が知りたいのは店員の誠意なのです。店員の方が「役割取得能力」を身につけているかなのです。



接客の極意一瞬にして客の心を捉える


(記者:ひっくんママ)

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