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2008年07月17日(木) 15時02分

ミクシィの進化と現実社会ツカサネット新聞

SNSの先駆けである「mixi」の会員数が1500万人を突破したそうだ。3月の月間PVは、なんと137.9億というから、すごい数だ。少し前には、「mixi中毒」とか「mixi疲れ」などという言葉すら流行するほど、みんながはまったSNSだ。かくいう私も会員の1人だが、中毒になったり、疲れるほどには関わっていないが、あるコミュニティの副管理人をやったりしているので、それなりにお世話になっている。

ちょうど「mixi」が流行しはじめた頃、ようやくSNSというものが何なのかを知ったのだが、仮想空間の中に自分を置いて、人とコミュニケーションを楽しむこと自体、そう私の中では魅力的だとは思わなかった。確かに同じ趣味の人は、すぐにでも集まって来るし、マメに関わりさえすれば、その人脈は、あっという間に広がっていく。でも、それは、携帯電話を手放せない子供達と似ている。

このメール、このメッセージにすぐ返事をしなければ、この関係が切れてしまうという恐怖心や自分が忘れ去られてしまうのではないかという恐怖心がある。だから、毎日のようにメッセージを書き込んだり、返事をしたりする。その人脈が広がれば広がっただけ、それは、大変な作業になる。半ば自分に強制しながら今も返信をし続けている人もいるのではないかなと思ったりする。

そうまでしても誰かと繋がっていたいと思う人がいること自体、今の世の中、どうなってるんだろう?と考えてしまうが、考えようによれば、寂しい時代だとも言えなくはないか?

バーチャルな世界にあえて身を置かなくても、現実世界になぜ、自分を置こうとしないのかなと、つい思ってしまう。現実の世界に身を置きつつ、その世界とは別にバーチャルな世界に身を置くことで、その人脈も2倍、3倍になっていくのではないかなと思うのである。すぐそばにある現実では出会えない人とインターネットを介してなら、とても簡単で出会えてしまう利点がある。インターネットは、ほんのきっかけに過ぎないのだ。

決してバーチャルな世界を否定はしない。私自身もブログやメルマガなどでバーチャルな世界から生まれた人脈を現実の中に取込みながら、さらに人脈を広げている。それは、決して現実だけでは得られない関係でもあったし、これからも大切に関係を築いていきたいと思う。

自分の現実世界なんて、本当にごくわずかな人脈しか築けないし、時間を気にせず、全国レベル、世界レベルでの関係性を築くことなど、ほとんど不可能だ。得難い人との出会いもそこにはあったし、これからもきっとあるだろうと思っている。

そうして考えていくと、mixiというSNSの怪物は、現実世界を忘れずに活用のしかたをきちんと考えた上で、上手に使えば、自分の可能性を無限に引き出してくれる宝になっていくのではないかと思ったりする。そうすれば、軽々しくネットオタク、ミクシィオタクなどと呼ばせないほどのサービスを提供する側にも利用する側にも大きな価値を秘めている気がする。

あくまでも現実をきちんと理解した上で、ますますサービス内容も充実しているmixiの今後の広がりに注目したい。



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(記者:halfmoon)

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