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2008年07月16日(水) 22時46分

<バスジャック>「問題行動ない」 山口・宇部市教育委会見毎日新聞

 14歳の少年によるバスジャック事件を受け、山口県宇部市教育委員会は16日午後7時過ぎから記者会見。少年が両親とけんかをして、15日未明に家出をしていたことなどを明らかにした。市教委は「これまで目立った問題行動はなかった」としているが、同級生によると中学に入って暴力的になるなどの荒れた面があったという。少年の学校は17日に全校集会を開き、事件について生徒に説明する。

 会見の冒頭、前田松敬教育長は「このような事件を起こしてしまい、誠に申し訳ない。今後、警察と連携し生徒たちの心のケアにあたりたい」と述べた。

 市教委によると、少年は、交際していた女子生徒の親から相談を受けたとして、今月11日に担任教諭の自宅訪問を受けた。少年は14日は普段通りに登校したが、同日夜に両親とけんかになり、15日未明に家出をしていた。学校側には15日朝に母親から「病気のため欠席する」と連絡があったという。家出当時、親の財布から現金が抜き取られていた。

 少年はソフトテニス部に所属。自ら学級委員長に立候補するなど積極的で明るく、委員長としてクラスをよくまとめていたという。

 一方、少年の同級生の女子生徒によると、少年は昨年、吹奏楽部に入部したが約2カ月で退部。その後、隠れてたばこを吸ったり、同級生に暴力を振るうなど荒れ気味だった。女子生徒は「中学に入って暴力的になった。自分の彼女と話をしている男子生徒がいると『ちょっかい出すな』と殴りかかったこともあった。最近、テニス部に入って落ち着いていただけに、びっくりした」と話した。

 少年は、両親と妹の4人家族。近所の主婦は「家族そろって出掛けるなど仲むつまじい姿をよく目にした。まじめな子で、通っている塾に家族が迎えに行くこともあった」と話した。【大村健一、藤沢美由紀、脇山隆俊】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080716-00000145-mai-soci