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2008年07月15日(火) 16時00分

布川事件:再審決定後2人が会見「間抜けな裁判やめて」「やっとあだ討てた」 /茨城毎日新聞

 検察側の即時抗告を棄却した東京高裁の決定を受け、桜井さん、杉山さんらは14日、東京・霞が関の弁護士会館で会見した。支援者から拍手で迎えられた2人は、晴れ晴れとした表情でこれまでの苦難の歳月を振り返った。
 桜井さんは「(無罪は)41年間言い続けてきたこと。『どうだ、言ったじゃないか』という気持ちだ。(検察に)こういう間抜けな裁判はやめてもらいたい」と語気を強めた。妻恵子さん(55)も「全国から来てくれた支援者の人たちに感謝したい」と流れる涙を抑えながら喜んだ。
 「(刑務所にいる間は)青春を奪われ、絶望的な感じだった。やっと、あだを討てた」と振り返ったのは杉山さん。「無罪が出るまで頑張る」と力強い口調で語った。
 70年から弁護団に参加している柴田五郎弁護団長は「無実を証明するために我慢を重ねてここまできた。東京高裁の決定だけに、他の再審事件への影響も大きいと思う」と話した。
 2人の支援者らは同日午後、東京高検を訪れ、最高裁への特別抗告断念を求める要請書を提出した。【清野崇宏、山崎理絵、伊藤一郎】

7月15日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080715-00000161-mailo-l08