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2008年07月14日(月) 12時38分

カルト教団、集会所建設Xデーは近い!?オーマイニュース

 6月15日夜に開催された神慈秀明会の集会所建設に関する説明会からの約1カ月、集会所建設へ向けての大きな動きは見られなかった

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建設予定地の地盤調査が行われていた(7月9日、宮崎市で)(撮影:大谷憲史)
 7月9日、伸び放題だった草が刈られていた建設予定地内で、何か調査が行われていた。使用されている機材からすると、土地の地盤調査であった。

 現場近くに住んでいる女性(70歳代)は、「このあたりは、昔は田んぼで、50年ほど前までは家が3軒ほどしかなかったです。田んぼを埋め立て、今のような住宅地になったため、かなり地盤はよくなく、新しく家を建てた人は基礎工事費用がかなり膨らんだようです。集会所ともなると大きな建物ですから、相当地盤工事をしないとだめでしょうね」と話していた。

 7月10日。もしかすると建設工事が近いうちに始まるのではないかと考えた私は、建設に関する問い合わせ窓口になっている設計者のA氏の会社へ電話をかけた。

———昨日(9日)、建設予定地で調査が行われていましたが

 「私には、(神慈秀明会から)建設予定地で何が行われたかの連絡は入っていません。調査が行われたことは知りません」

———「建築計画の概要」に書かれた着工日(5月10日)から2か月以上経っていますが。

建設予定地の横を流れる農業用水路(撮影:大谷憲史)
 「はい、確かに着工がだいぶ遅れています。地元住民さんへの理解を得る必要もあるかと思いますが、私は、そう遅くないうちに建設工事が行われることになるかと思います」

———地元住民さんにはどのようにして理解していだくのか、神慈秀明会から話を聞いていますか。

 「いいえ、私は(神慈秀明会からは)何も聞いておりませんし、このことについて、私はタッチしていませんので、何もお答えすることはできません」

 ということで、神慈秀明会宮崎集会所に電話をかけてみた。

 代表者は不在とのことで、代わりの人が電話口に出た。

———6月15日の説明会で神慈秀明会さん側の詳しい説明が聞けなかったのですが。

工事車両が通るためにはこの橋を架け替えなければならない(撮影:大谷憲史)
 「説明会には参加されたのですか? 説明会で話した通りです。代表者は不在なので、私が発言することはできません」

———ということは、今の集会所が手狭になったことと、老朽化したということが理由ですね。

 「そういうことになります」

———説明会で他に神慈秀明会さん側が説明したかったことがあったのではないでしょうか。

建設工事に伴う市道の使用も問題となるらしい(撮影:大谷憲史)
 「ですので、今日は代表者が不在ですので、お答えすることができません」

———いつ、お帰りになりますか。

 「今日は戻りません。明日も不在です」

 ということで、明確な話を聞くことはできなかった。

 その後、再び現場に出向いた。先ほどの現場近くに住んでいる女性に話を聞いた。話によると、そんなにすぐに建設工事が始まらないような印象を受けた。

 それは、先ほどの田んぼの話と関係がある。建設現場一帯には田んぼがなくなったが、県道付近には田んぼが多い。この田んぼに水を引く水路は、建設現場のすぐ横を走っている。そのため、建設現場に入るためには、この水路にかかった約3メートル程度の小さな橋を渡らなければならない。しかもこの橋は幅も狭いため、このままの状態では、工事車両が建設現場に入ることができない。

 そこで、建設側は、地元の水利組合に対して橋を架け替えるための申請を行っているが、その許可が下りていないとのことである。

 女性は、「このまま水利組合からの許可が下りなければ良いのだが」と、話していた。

 現場近くに住んでいる住民のみなさんは、建設現場で何か動きがあれば、自治会長らでつくっている神慈秀明会集会所施設建設阻止対策委員会に連絡しているとのことである。

 地域住民の反対運動に加えて、建設予定地の地盤の問題、地元水利組合との関係などで、設計担当のA氏の言う「Xデー」はすぐには来ないだろう。

 今後も様子を見守っていきたい。

(記者:大谷 憲史)

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