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2008年07月12日(土) 15時53分

799億円分の流れ判明 エビ養殖詐欺、資金洗浄を捜査中国新聞

 投資会社ワールドオーシャンファーム(東京、破産手続き中)によるエビ養殖投資詐欺事件は、会長黒岩勇容疑者(59)らの逮捕から十二日で十日。警視庁などの合同捜査本部のこれまでの調べで、ワールド社が集めた約八百四十九億円のうち約七百九十九億円の流れが明らかになった。

 黒岩容疑者らは米国に約四十八億円を送金していることが既に判明。合同捜査本部はマネーロンダリング(資金洗浄)のため海外に送っていたとみて資金の流れを精査、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益の隠匿)容疑での立件を目指している。

 ワールド社は二○○七年二月中旬、同社名義の郵便口座から米カリフォルニア州にある会計事務所名義の口座に約四十八億円(約四千万ドル)を送金。さらに全額が米国に在住する日本人女性の米銀行口座に移された。

 米連邦捜査局(FBI)は、同四月に口座を凍結。合同捜査本部はFBIと連絡を取りながら捜査している。黒岩容疑者は旅券法違反事件の公判で「投資として送金した。一年間で十一倍になるという話だった」と主張していた。

 ワールド社は○七年七月までの二年半で全国の約三万五千人から投資金を集め、元金や配当、紹介手数料として約七百四十四億円を出資者側に還流。合同捜査本部は、群馬県嬬恋村の黒岩家の墓や栃木県小山市の長男厚宏容疑者(28)宅などで計約七億円を押収した。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200807120327.html