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2008年07月09日(水) 23時56分

橋下知事、国際児童文学館の存廃めぐり共産府議と激論産経新聞

 大阪府の橋下徹知事は9日の一般質問で、「大阪維新プロジェクト案」で廃止し、中央図書館(東大阪市)への移転が示されている国際児童文学館(吹田市)をめぐり、共産府議団の山本陽子府議と激論となった。

 山本府議が「子供たちの本離れが心配されており、(読書支援活動をする)文学館の役割は重要。廃止することは大阪の財産の損失」と指摘すると、橋下知事は「本は子供たちが好きなものを選ぶところから始まると思う。そのサポートは図書館で十分ではないか」と反論。「文学館が子供たちに好影響を与えているというが、大阪は全国学力テストで読解力がないという結果が出た」とした。

 さらに、山本府議は「読解力が弱いならますます文学館は必要。移転したら文学館は死ぬ」としたうえ、文学館の理事長を務めた経験をもつ作家の故・司馬遼太郎さんが文学館の廃止を嘆きそうだとした新聞記事を引用し、「司馬さんの嘆きをどう受け止めるのか」と問いかけた。

 これに対し、橋下知事は「司馬さんが嘆くとしているが、それは記者の意見」とかわし、「メディアでとりあげられている意見だけで判断するわけではない」と強調した。

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080709-00000978-san-pol