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2008年07月09日(水) 23時55分

私学助成で6倍以上の格差 「非常に問題」と橋下知事産経新聞

 大阪府の橋下徹知事が大阪維新プログラム案に削減案を盛り込んだ私立学校の経常費助成について、学校ごとに生徒、児童1人当たりへの配分額を算出したところ、学校間で最大6倍以上の格差があることが9日、分かった。橋下知事は「非常に問題があると思う」としており、改善策を検討する方針を示した。

 この日行われた府議会の一般質問で西野弘一議員(自民)が、私学への経常費助成について、小中高ごとに生徒・児童1人当たりの配分額にどれだけの差があるかを質問した。

 答弁に立った南部英幸・生活文化部長は、高校(95校)で、最高69万7500円、最低10万9492円▽中学(60校)は最高71万9000円、最低13万7376円▽小学校(16校)は最高53万2404円、最低16万6862円−と配分額を明示。高校では約6.4倍、中学で約5.2倍、小学校で約3.2倍の格差が生じていることが明らかになった。

 続いて西野議員が橋下知事に見解を求めると、橋下知事は「正直、非常に問題があると思う。経常費は私学経営の救済資金になっている感もあるので、この差については考えないといけない」と答弁。そのうえで「8月以降に、公立と私立のあり方についても徹底的に議論したい」と述べた。

 学校の健全経営などを目的とする私学への経常費助成をめぐっては、私立高校などに通う家庭に支給する授業料軽減補助金などとともに、橋下知事の財政再建案の中で削減の対象となっており、各校や保護者、生徒らから反発の声が上がっている。

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