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2008年07月09日(水) 17時53分

ベルーナに業務停止命令 高齢者に高額商品売りつける産経新聞

 経済産業省は9日、顧客に目的を告げず呉服や宝飾品の展示販売会に勧誘、商品を購入させたなどとして、特定商取引法違反(不実告知など)で、東証1部上場のカタログ通販大手、ベルーナ(埼玉県上尾市)に対し、10日から6カ月間、訪問販売の勧誘、契約など一部業務の停止を命令した。東証1部上場企業への業務停止命令は2例目。
 経産省によると、通販を主業務にする同社は平成12年から訪問販売事業を展開。通販で高額商品を購入した顧客の自宅を訪れ、「営業拠点のオープンを記念してイベントを開催するので来てください」などと、商品販売の目的を隠して展示会に誘い、長時間にわたって執拗(しつよう)に購入を持ち掛けた。主に高齢者を誘い、8回にわたって計約1000万円の契約をさせられた60代女性や、判断力が不足した認知症の70代女性が宝飾品などを3回計約60万円分購入したケースもあった。
 全国約30カ所の営業所ごとにマニュアルも完備。解約を申し出る客には「京都の有名な先生の着物なので解約できない」、高齢者には「お孫さんの成人式に似合いますよ」などと対応方法を営業員に指導。営業員が高齢者に付き添って会場へ送迎したこともあった。
 同社の昨年度売上高は約1251億円、うち訪問販売事業は約56億円だった。
 ベルーナの話 処分を厳粛に受け止め、問題点について第三者調査委員会を設置して検討し、再発防止の取り組みを進めたい。多大なご迷惑をおかけし、深くおわび申し上げる。

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