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2008年07月08日(火) 01時50分

加藤容疑者の鑑定留置認める…東京地裁読売新聞

 17人が死傷した東京・秋葉原での無差別殺傷事件で、東京地検は7日、殺人容疑で再逮捕された派遣社員加藤智大(ともひろ)容疑者(25)について、犯行時の精神状態を調べるための鑑定留置を東京地裁に請求し、認められた。

 留置期間は10月6日までの3か月間。

 起訴前の精神鑑定は通常、犯行前後の言動に不審な点があったり、精神科への通院歴があったりする場合、刑事責任能力の有無を調べるために行われる。これまでの調べで、加藤容疑者は逮捕直後に「自分は精神病だ」と供述したこともあったが、その後の取り調べには淡々と応じており、精神疾患をうかがわせるような事実はないという。

 犯行も計画的に行われており、同地検では責任能力に問題はないとみているが、公判で争点になる可能性が高いとみられることから、起訴前に、専門家に依頼して正式な精神鑑定を行う必要があると判断した。公判の迅速化をはかる狙いもあるとみられる。

 加藤容疑者は6月8日、トラックで千代田区外神田の交差点に突入。歩行者5人をはねた後、ダガーナイフで12人を次々に刺し、7人を殺害、10人にけがを負わせた。

http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080707-OYT1T00533.htm