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2008年07月08日(火) 20時39分

<住基ネット訴訟>東京・杉並区の選択制、最高裁も認めず毎日新聞

 東京都杉並区が都や国を相手取り、希望者だけが住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)に参加する「選択制」を認めるよう求めた訴訟で、最高裁第3小法廷(田原睦夫裁判長)は8日、区の上告を棄却する決定を出した。区側敗訴の1、2審判決が確定した。区は区民全体で住基ネットに参加する方針を表明した。

 区は「個人情報保護が不十分」として区民が住基ネットへの参加・不参加を選択できる方式を求めたが、都に拒否され提訴した。1、2審は「区は住民の情報を漏れなく送信する義務がある」として訴えを退けていた。

 敗訴確定を受け山田宏区長は「主張が認められず非常に残念だが、最高裁の判断に従う」とのコメントを出した。

 住基ネットには東京都国立市と福島県矢祭町も不参加。住基ネットを巡っては3月、最高裁が「情報漏えいの具体的危険はない」と合憲判断している。【北村和巳】

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