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2008年07月07日(月) 13時21分

「銀の匙」で毒味ができるの!?オーマイニュース

 大正時代の小説で有名な、中勘助作の「銀の匙」ではない。韓国で、高貴な方の食事を“毒味”する時に使われる。

 最近、 LaLaTV(ケーブルテレビ)で、毎週2話ずつ放映されている「チャングムの誓い」だが、その11話の中で、「銀の匙」の話が出てくる。幼い王子様が、特に悪いものを食べたわけでもないのに、手足がまひして倒れてしまう。いくら原因究明をしても、何が原因かわからない。もしや“毒”が盛られたのではないか? という疑惑が流れた。

 そこでスラッカン(厨房)において、いろいろな毒草を混ぜて料理させたのだが、「銀の匙」で試すと、すべて「黒く変色(毒があるということ)」した。王子の食べたものには「毒の反応がなかった」ので、王子の病気は毒が原因ではない。チャングムが自分の身を賭して原因究明をしたところ、ついには食べ合わせが悪かったため、とわかった。

 このように、昔は高貴な方の食事には必ず“毒味”をする習慣があった。それにはお付の者が先に味見したり、「銀の匙」を使って毒の有無を確かめたりしたようだ。当時、よく使われた毒には「硫黄分」が含まれていたので、それが「銀」と化学反応をおこして黒ずんだそうだ。

 西洋でも「シルバー(銀)」のナイフやフォークは、家族の中で代々引き継がれ、一生ものとして大切にされている。これも「銀食器」の不思議な働きが珍重されたためだろうか?

(記者:工藤 和江)

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