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2008年07月06日(日) 20時48分

青森取材へり不明 「雷みたいな音がした」住民らの耳に異常音産経新聞

 「雷みたいな音がした」−。アナウンサーの木村慎吾さん(28)ら4人が乗った青森朝日放送(青森市)のチャーターヘリが消息を絶った青森県下北半島の大間崎では、複数の住民が異常音を耳にしていた。県警によると、当時は周辺に濃い霧がかかっていたが、操縦していた機長、副機長コンビはフライト経験が豊富なベテラン。いったい何が起こったのか。戸惑う関係者らはただ、4人の無事を祈った。
 現場付近では春から夏にかけ、「やませ」と呼ばれる冷たく湿った東からの風が吹くと、濃い霧が発生しやすいという。海上保安庁によると、付近を捜索中のヘリが午後2時ごろ、大間崎の北西約9キロの海上に油が浮いているのを発見した。
 大間崎では、複数の住民が、ヘリ遭難に関連する可能性がある異常音を耳にした。民宿を経営する奈良広三さん(49)は、午前11時40分ごろ、「シャー、シャー」というプロペラ音が聞こえた後、「ドーン」という、地面を下から突き上げるような音を海の方角から聞いた。また、土産物店の男性店員(55)によると、店の外にいた女性店員が、「雷みたいな音を聞いた」と話していたという。
 ヘリはフランスのアエロスパシアル社製。青森朝日放送や秋田朝日放送など3社が共同でチャーター契約を結んでおり、秋田空港に常駐していた。小川航空によると、飛行前に異常はなかったという。

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