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2008年07月03日(木) 12時46分

100億円超の使途捜査…エビ養殖投資詐欺スポーツ報知

 投資会社ワールドオーシャンファーム(東京、破産手続き中)のエビ養殖投資詐欺事件で同社が集めたとされる約849億円のうち、約744億円は出資者に還元されていたことが3日、警視庁などの合同捜査本部の調べで分かった。

 同本部は、残る100億円を超える投資金の使途解明を急ぐ。同本部は3日までに、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)容疑で新たに同社幹部ら7人を逮捕、逮捕者は計17人となった。逮捕状を取っている残る1人の行方を追っている。

 また、同社は出資者への配当を停止した2007年1月の直前、期間限定のキャンペーンと称して集中的に投資金を集めていたことも判明。同社会長の黒岩勇容疑者(59)らが投資金を配当に回す自転車操業が破たんする前に、できるだけ資金を集めようとしていたとみて調べている。

 同本部によると、同社には出資者を紹介すると手数料が支払われる仕組みがあり、約744億円のうち約315億円は手数料や配当として、約429億円は元金として出資者に支払われていた。

 関係者によると、同社は06年12月18日から翌年1月5日にかけて、通常の手数料に投資額の3%を上乗せして支払うキャンペーンを実施。手数料は1月24日に一括して支払うとした。

 しかし同社はすべての出資者の募集を1月10日で締め切り、キャンペーンを含め配当や手数料は7月に一括して支払うと一方的に通知。「取引について税務署の指摘があった」と説明したが、その後同社は破たんし7月になっても支払われなかった。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20080703-OHT1T00180.htm