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2008年07月03日(木) 21時00分

大手生保10社に業務改善命令=不払い・支払い漏れで−金融庁時事通信

 金融庁は3日、生命保険会社による保険金不払い・支払い漏れ問題で、大手生保8社と外資系生保2社の計10社に業務改善命令を出した。支払い漏れが多数だった上、各社が取り組む再発防止策の定着へ内部管理体制の一層の充実が必要と判断した。併せて、支払い漏れが発生した生保37社と生命保険協会に対し、業務改善の進ちょくと成果の定期的な公表、契約者が保険金を請求しやすくするための取り組み強化を要請した。
 金融庁は10社に対し、経営管理体制や内部監査体制の改善・強化や、再発防止策の実効性の検証、見直しを求め、8月1日までに改善計画の提出を求めた。また、半年ごとに計画の進ちょくと改善状況を報告するよう命じた。
 行政処分を受けた10社の不払い・支払い漏れは、計99万3375件(791億4200万円)。件数で支払い漏れがあった生保37社合計の約7割、金額では8割に上る。金融庁は処分の理由を「契約者の被害が大きく、支払い漏れなどが継続的で、反復性もあった」と説明した。残り27社の行政処分は予定しておらず、自主的な業務改善を促す。 

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