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2008年07月02日(水) 12時55分

エビ養殖詐欺で逮捕状 警視庁、容疑の投資会社会長ら中国新聞

 投資会社「ワールドオーシャンファーム」(東京、破産手続き中)によるエビ養殖投資詐欺事件で、警視庁などの合同捜査本部は二日までに、詐欺容疑などで同社の黒岩勇会長(59)ら幹部の逮捕状を取った。近く逮捕する方針。

 ワールド社は「フィリピンでのエビ養殖事業などに投資すれば一年で倍になる」などとうたって配当金を支払うことを約束し、長野、愛知、兵庫、沖縄の四県を中心に全国の約四万人から約六百五十億円を集めたとされる。

 合同捜査本部は投資金の使い道などについて黒岩会長らを追及し、巨額詐欺商法の全容解明を進める。

 調べでは、黒岩会長らは「フィリピンに東京ドーム四百五十個分の広さの養殖場がある。絶対にもうかる」などと虚偽の説明をし、出資者から投資金をだまし取った疑いが持たれている。

 ワールド社は二○○一年設立。匿名組合を受け皿に一口十万円で投資を募っていたが、○七年一月から配当を停止。同年七月に警視庁が詐欺容疑で役員宅などを家宅捜索していた。

 黒岩会長は他人名義の旅券で不正にフィリピンに出国したとして旅券法違反などの容疑で昨年十二月に逮捕され、今年五月に懲役三年、執行猶予五年の有罪判決を受けた。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200807020220.html