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2008年06月30日(月) 11時27分

病歴記録や検診結果を有効に使おう!オーマイニュース

 初診でクリニックに行くと最初に問診票の記入を求められた経験をお持ちでしょう。同様に調剤薬局の窓口でも書かされます。住所・氏名は当然のこと、既往症やアレルギーの有無など必要最小限の個人情報を提供します。医師はこの問診票を事前に見て、「あたり」をつけ診察に入ります。医師は本来、初診時にもっと詳しい情報があればと思っています。薬剤師さんも過去の投薬記録があればいいなと考えています。

 急な病気や転居の際、役立つのが過去の病歴や検査記録です。また、慢性疾患で治療方針を決める場合にも重要なバックデータとなります。普段、ないがしろにしているこれらの記録があなたの早期治療を実現し、治療費の軽減に役立ちます。

■病歴や検診結果を保存しよう

 健康診断を受けると渡される診断記録を、見たら捨ててしまう人がほとんどでしょう。検査値に一喜一憂し、異常値表示のHやLを確認しただけでお役目御免となっていませんか。実はこの結果が将来とても貴重な個人情報になるのです。また、その時々の処方薬を記録している人はいますか? これが結構役立つのです。特に薬にアレルギーのある人にとっては大切な情報になります。

■検査項目のトレンドを記録しょう

 検査値は体調によっても変化します。身近な検査に血圧があります。入浴後や食後すぐに測ると一般的には高めにることを誰でもご存じでしょう。5分程安静を保ち計り直すと正常値であることを経験されていることと思います。

 検査値は定点観測と同じで、その瞬間の値も大事ですが、経時変化のほうがもっと大事です。特に生化学的検査項目は、数値のトレンド(傾向)が診療する上で重要な指標となります。

 主要な検査値、血圧、体重を記録するだけでもいいのです。自前の健康管理ノートを作ったり、データをパソコンに入力したりしていつでもプリントアウトできる様にしておきましょう。

■データを分析してみよう

 データを分析することで、病状をより詳しく正確に理解することができます。エクセルを使える人なら作図をすればその図表からいろいろなことが見えてきます。疾患や病気の理解にはまたとない武器です。そこで疑問に思ったことを医師にぶつけてみましょう。医師は喜んでその質問に答えてくれると思います。

■初診時、医師に提示しよう

 初診時、データを持参することをお勧めします。医師にとっては治療を開始するにあったて貴重な情報となります。的確な診断を迅速に行う可能性が大となります。無駄な検査の省略にもつながり、個人の費用負担を軽くします。

■家族に知らせておこう

 せっかく準備した記録も利用されなければ宝の持ち腐れです。もしもの時、家族がその存在を知っていれば本人に代わって情報提供が可能です。家族全員のデータを1カ所にまとめて保管されると良いと思います。できることから始めることで、医療の効率化と医療費抑制が図れ一挙両得です。

(記者:宮本 聰)

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