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2008年06月30日(月) 16時30分

「当初から神港魚類に相談」=ウナギ偽装、魚秀が親会社報告時事通信

 水産会社「魚秀」(大阪市)と水産物卸会社「神港魚類」(神戸市)による中国産ウナギの産地偽装問題で、魚秀の中谷彰宏社長が農水省の立ち入り調査直後の6月中旬、「当初から神港魚類の担当者と相談した上でやった」と親会社に産地偽装の報告をしていたことが30日、分かった。
 兵庫、徳島両県警は同日、合同捜査本部を設置した。捜査本部は不正競争防止法違反(虚偽表示)の疑いで、週後半にも両社に対し強制捜査に乗り出す方針。
 魚秀の親会社「徳島魚市場」(徳島市)によると、中谷社長は6月15日、同社の吉本隆一社長に中国産ウナギの偽装を認めた。
 中谷社長は1人で偽装したのか聞かれ、「神港魚類の担当者とか、いろいろグルになってやった。魚秀の役員も絡んでいる。(神港魚類の)担当者とは当初から相談の上でやった」と説明したという。
 両社に対する農水省の立ち入り調査は同月12日から始まった。
 中国産ウナギの抗菌剤使用が問題となり、徳島魚市場は昨年から在庫が増加。吉本社長が昨年末から今年2月にかけ、「損をしてでも売った方がいい。半値でもいい」などと話すと、中谷社長は「頑張って売ります」と答えたという。 

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