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2008年06月30日(月) 02時33分

<ウナギ偽装>高松の業者も捜索へ 兵庫、徳島両県警が方針毎日新聞

 中国産ウナギの偽装問題で、兵庫、徳島両県警が今週にも予定している家宅捜索先について、偽装ウナギを売買した徳島、神戸市の会社以外に、国産ウナギを入れる段ボールへの詰め替えを請け負った高松市の業者や、偽装にかかわったとされる高知県の業者なども視野に検討していることが分かった。両県警は30日に合同捜査本部を設置。今週後半にも不正競争防止法違反(虚偽表示)容疑などで強制捜査に乗り出す。

 ウナギ偽装は今月25日、農水省が公表して発覚。両県警はその後、徳島市に拠点のあるウナギ輸入販売会社「魚秀」の中谷彰宏社長(44)や、神戸市の水産物卸売会社「神港魚類」の担当課長(40)らからそれぞれ任意で事情聴取し、捜査方針を打ち合わせてきた。

 ウナギの詰め替え工作などについて、中谷社長は農水省の調査に対し、「高松市の人に頼んだ」と説明。また、高知県には、中谷社長らが偽装発覚後の対応を今月10、13日に神戸、徳島両市内で話し合った際に同席していた人物の勤める会社があることも判明。このため、両県警は魚秀、神港魚類2社だけでなく、こうした複数の関係先の家宅捜索が全容解明に必要という見方を固めた模様だ。

 立件に向けて両県警は詐欺容疑も視野に入れているが、偽装計画の時期などを巡って魚秀と神港魚類側の言い分に食い違いがあることなどから、強制捜査の後も当面は関係者の任意の事情聴取を進め、家宅捜索で押収した書類などから偽装工作の実態について慎重に裏付けを進める方針。

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