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2008年06月25日(水) 20時35分

7月15日に全魚種で一斉休漁…国内漁業者の大半参加スポーツ報知

 全国漁業協同組合連合会(全漁連)や大日本水産会など16の主要漁業団体は25日、7月15日に全魚種で一斉に休漁する方針を決めた。約20万人の国内漁業者の大半が参加する見通し。燃油高による経営の窮状をアピールするのが狙い。盛漁期のアジ、サバなどの鮮魚が店頭で一時的に品薄になるなど消費者にも影響が出そうだ。

 全国の小型イカ釣り漁船約3000隻が18日から2日間、一斉休漁したのに続く組織的な大規模休漁になる。

 イカ釣り漁業者も再び休漁に踏み切り、地域によっては休漁日数の延長も検討している。全漁連は16団体に所属していない養殖漁業者にも休漁を呼び掛ける。

 全漁連によると、燃料に使われるA重油の6月24日現在の推定価格は、2003年の年間平均と比べて2・7倍の1キロリットル当たり10万6500円に上昇した。記者会見した全漁連の服部郁弘会長は「漁業者は漁に出れば出るほど赤字が重なる」と訴えた。

 全漁連は「休漁は1日だけなので、流通業者は事前に鮮魚を手当てできる。消費者に大きな迷惑は掛けない」と説明しているが、イカ釣りの休漁では一部のスーパーが生鮮物を仕入れることができなくなった。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20080625-OHT1T00239.htm