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2008年06月25日(水) 08時00分

【Re:社会部】パイロットが足りない産経新聞

 パイロット不足を理由に3カ月間に600本以上の運休便を出したスカイマーク。新規航空会社の第1号として運航開始から10年、新しい路線に就航するなど実績も積んでいましたが、“安定飛行”に入った矢先、思わぬ落とし穴がありました。

 「唯一、独り立ちしてやっているといえる。大手2社だけでは利用者にとって選択肢が少ない。(立ち入り検査も)憎くてやるわけじゃない。しっかりやってもらいたいから…」

 ある国土交通省幹部は、全日空との共同運航のスタイルを取る新規航空会社が多いことを指摘したうえで、スカイマークに期待する姿勢をにじませています。

 長期運休に拡大した事態はこれまで聞いたことがありませんが、パイロット不足は世界的にも深刻な問題となっています。欧米やアジアで格安航空会社が次々と設立され、パイロット争奪が激しくなり、良い条件を求めて世界を渡り歩くパイロットも。一方で倒産する会社もあり、流動化に拍車をかけています。

 パイロットの訓練、養成には時間も費用もかかります。大手退社組や派遣会社出身の契約パイロットを採用することで、格安航空会社もコストダウンできるのです。

 新規航空会社が格安運賃を定着させた功績は利用者にとって大きいのですが、どの部分の経費を削るかが大きな問題です。(拓)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080625-00000068-san-soci