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2008年06月25日(水) 12時00分

実際、子どもってどんなふうにケータイ使ってるの?R25

先月、教育再生懇談会から「小中学生には携帯電話を持たせない」という審議報告が提出されました。さらに、国会では『青少年ネット規制法』(未成年の携帯電話に対するフィルタリング強化など)が成立。子どものケータイ規制が日々加速しています。

それだけ子どものケータイ利用が危険とされているのでしょうけれど…そもそも実際、小中学生はケータイをどんなふうに使っているのでしょう?

日本PTA全国協議会の調査(リンク参照 ※R25.jpではリンクが表示されています)によると、小中学生のほとんどがメールの利用で、相手は大半が同級生と親。あとは、カメラ、ゲームと続き、ケータイサイトへのアクセスは小学生で15%、中学生で56%という結果が出ています。

どうやら、身近な人たちのコミュニケーションツールとして使っているケースが多いようですが、法律で規制する必要はあるのでしょうか? 日本PTA全国協議会会長の赤田英博氏に伺うと…。

「この調査では、メールをしている生徒のうち小学生の2%、中学生の8%が、掲示板などで知り合った人とメールをしたことがあると回答しています。そもそも子どもは、アカの他人と連絡を取り合うという危険性をまだ理解できていない。彼らを守る術がない現状では、規制もやむを得ません」

確かに、学校裏サイトでいじめが…なんてニュースもメディアで報じられたりしていますよね。ただ、一律的な規制に疑問を呈するのは、ITジャーナリストの成松哲氏。

「よく報道される『学校裏サイト』ですが、実は悪質なものはごく稀で、ほとんどが単なる掲示板。子どもたちはそこで、普通のやり取りを楽しんでいます。とはいえ、一歩間違えるとトラブルが起こることも事実。彼らが正しくケータイ使うための教育は必須です」

そういう世相を敏感に反映してか、最近はモバイルコンテンツ審査・運用監視機構など、ケータイの使い方を教育する第三者機関も登場。子どものケータイ教育の動きは日々高まっているそうです。

果たして、この規制は今後も続いていくのでしょうか。 『ケータイチルドレン』の筆者でケータイジャーナリストの石野純也氏からはこんな意見も。

「現状では、大人がケータイの世界を理解していないため、悪質ではないコンテンツまで規制しています。ただ、大人がケータイをもっと勉強して理解することで、規制の方向性は変わっていくと思います。例えば、日本発のコンテンツが海外で大ヒットなんてことが起これば、社会のケータイに対するイメージも大きく変わるかもしれませんね」

ネットに潜む危険から子供たちを守りつつ、情報社会を羽ばたかせるための教育も必要とされる時代。子どもたちのケータイ利用を法律で規制すべきか否か、大人たちの活発な議論はまだまだ続きそうです。
(R25編集部)

※コラムの内容は、フリーマガジンR25から一部抜粋したものです

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