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2008年06月25日(水) 12時00分

紙の無駄遣いをしないプリントアウトの心得とは?R25

パワーポイントの使用を控えましょう。——そんな一言が飛び出したのは、先ごろ実施されたトヨタの決算発表の席。発言者の渡辺社長いわく、パワポの利用はプレゼン資料の膨大化を招き、結果的にカラーコピーの乱用にもつながる。コスト削減のためにもパワポを控えよう、というわけだ。

実際、会社の備品だからといって、ちょっとしたメモ書きから今夜飲みに行くお店の地図まで、何でもかんでも即印刷…という人は少なくないだろう。

ここは環境問題も意識して、1枚でも紙の消費を減らすためにプリンターの使い方を一考したい。電子書籍の出版事業などを手掛ける、マイカ出版の井上真花さんに話を聞いた。

「当社でも実行しているのは、集約印刷と両面印刷です。A4用紙1枚に見開き2ページ分を印刷すれば、それだけ紙が節約できますし、さらに両面印刷にすれば、単純計算でそれが2倍になり、かなりの節約になっていると思います」

たいていのソフトでは、1枚あたりの印刷ページ数を設定する集約印刷や、両面印刷の指定ができる。たとえばWordなら、「印刷」→「プロパティ(または詳細設定)」→「シートごとのページ」で「2枚」と設定すれば、1枚の用紙に2ページ分の印刷が可能になる(ソフトやプリンタドライバーによって異なるので、詳しくはマニュアルを!)。もちろん、設定は2in1にかぎらず、内容によってはさらに多くのページを1枚に集約するのもありだろう。

また、そもそも“印刷しない”という選択肢だって重要だ。

「最近は、iPod touchのようにPDFデータを格納できる端末もありますから、第三者に見せる必要がないファイルについては、私はデータのまま持ち歩くようにしています。あとは当たり前のようですが、印刷ミスをしないよう気をつけたり、本当に印刷する必要があるのかをよく検討することも大切ですね」(井上さん)

携帯電話でも、WordやPDFのファイルを閲覧できる機種は意外と多い。手持ちの機種にもそんなビューアが備わっていないか、一度チェックしておくといいだろう。

井上さんによれば、ユーザーごとの印刷枚数が管理される認証印刷システムの導入で、印刷量が自然と減った例が実際にあるという。要は、気兼ねなくどんどん印刷できてしまう環境にも原因があるのだ。プリンターは誰もが利用する身近な機器だけに、各自の心構え次第で、紙の消費は間違いなく減らせるんじゃないだろうか。
(R25編集部)

※コラムの内容は、フリーマガジンR25から一部抜粋したものです

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