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2008年06月24日(火) 00時59分

沖縄戦終結63年、全戦没者追悼式が営まれるスポーツ報知

 沖縄戦終結から63年の「慰霊の日」を迎えた沖縄で23日、福田康夫首相や河野洋平、江田五月衆参両院議長らが出席して沖縄全戦没者追悼式が営まれた。

 最後の激戦地となった沖縄県糸満市摩文仁にある平和祈念公園に約5600人が参列。仲井真弘多知事は哀悼の意と不戦の誓いを掲げた平和宣言を読み上げ「目に見える形で県民の負担を軽減するよう、基地の整理縮小や日米地位協定の見直しを県民一丸となって日米両政府に強く訴え続ける」と強調した。

 福田首相は軍民合わせて20万人以上が犠牲となった地上戦の惨禍に触れ「豊かな県民生活の実現と基地負担の軽減に向け、地元の切実な声に耳を傾けながら全力で取り組む」とあいさつした。

 午後には、ひめゆりの塔など県内各地で追悼行事や平和集会があった。

 昨年、文部科学省の教科書検定で旧日本軍が沖縄住民に「集団自決」を強制したとの記述が削除され、県民は強く反発。年末には軍の「関与」を示す表現を取り戻す形で決着したが、「強制」と明記すべきだとの声も依然根強い。また沖縄戦を知る世代が高齢化し、戦争体験の継承も課題となっている。

 平和祈念公園内にある戦没者名の記念碑「平和の礎(いしじ)」には、ことし128人が追加刻銘され、総数は住民と日米両軍を合わせ24万734人となった。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20080624-OHT1T00074.htm