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2008年06月24日(火) 12時00分

無添加を謳う食品もあるけど、食品添加物は全部、悪なの?R25

“食品添加物=悪者”という見方がある一方、食品添加物を使った加工食品は普通に売られている。そもそも食品添加物って何だ?

「食品添加物の役割は大きく4つあります。『品質を保つ』『嗜好性の向上』『製造・加工時に必要』『栄養価の補填・強化』です。たとえば保存料がなければ食べ物は腐敗が早まり、食中毒の原因になるし、甘味料や酸味料なしでは製品を一定の品質に保てない。それに、豆腐を作るときなどに必要な『にがり』だって食品添加物ですよ」と、日本食品添加物協会の佐仲登さんが解説してくれた。

また、佐仲さんいわく、食品添加物は法律で「指定添加物」「既存添加物」「天然香料」「一般飲食物添加物」の4種類に分類されている。「指定添加物」は安全性と有効性を確認して国が使用を認めたもので、「既存添加物」は長年使用されてきた天然添加物のうち、国が使用を認めたもの。「天然香料」は植物や動物を起源とするもので、「一般飲食物添加物」は、通常は食品として用いられるが食品添加物的な使い方をされているものだ。このうち「指定添加物」と「既存添加物」が“化学物質”であるために、有害視されることも多いという。

もちろんこれらも食品安全委員会が動物実験などによって、『一生食べ続けても有害な影響がみられない最大の用量』を算出するなど、安全性の確認が順次行われているものだ。また、その数値に通常100分の1をかけて、人間が毎日一生食べ続けても健康に害が出ないとされる『一日摂取許容量(ADI)』が設定され、厚生労働省が使用基準などを定めている。

ただ、「アカネ色素」のように発がん性の疑いから、リストから削除される食品添加物が存在するため、健康への影響が議論されているのである。とはいえ、現代人の食生活を考えると、食品添加物をゼロにするのは、現実的でない。いたずらに不安がらず、正しい知識を得ることが先決なのかも。
(R25編集部)

※コラムの内容は、フリーマガジンR25から一部抜粋したものです

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