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2008年06月22日(日) 08時00分

橋下知事、12時間団交も決裂 人件費削減案提出へ産経新聞

 大阪府の橋下徹知事が打ち出した今年度345億円の人件費削減案をめぐる府と府労働組合連合会(府労連)との団体交渉は21日、知事が通勤手当削減の一部修正方針を示したが、府労連側は「組合員に約束してきた削減案撤回が実現できない」として交渉は決裂した。

 引き続き行われた府関連労働組合連合会(府労組連)との団交も決裂し、計約12時間に及ぶ団交で双方の溝は埋まらなかった。

 府労連との団交は20日深夜に始まり、約7時間に及んだ。橋下知事は「財源がなく、削減は避けて通れない。財政再建団体になってもいいのか」と理解を求めたが、府労連側は譲らなかった。

 知事は障害のある職員らの通勤手当削減こそ撤回したものの、一般職員の基本給を16〜4%、退職金を5%カットする人件費削減案については「改革のスピードを緩めたら府民がついてこない」と強硬に主張。府労連の新居晴幸委員長は「(通勤手当削減撤回は)成果とみなさない。交渉決裂は残念」と話した。

 橋下知事は組合側の同意を得られないまま、給与や退職金カットなどの関連条例改正案を7月の府議会に提出する決意だ。

 引き続き橋下知事は21日早朝から、府労組連との団交に出席。組合側は府立学校の非常勤職員削減案の撤回などを求め、「雇用より(御堂筋の)イルミネーションが大事なのか」などと怒号を浴びせたが、知事は財政難を理由に応じない考えを示した。

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