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2008年06月20日(金) 01時47分

丸の内のパレスホテルから出火、けが人なし産経新聞

 20日午前0時過ぎ、東京都千代田区丸の内のパレスホテルから出火。警視庁丸の内署によると、地下1階にあるレストランの調理室のダクト付近から出火したとみられる。宿泊客が屋外に避難した。けが人や逃げ遅れはいないもよう。

 東京消防庁は消防車40台以上を出動させ、消火活動に当たった。当時宿泊客は約260人いたが、ホテル側の誘導で建物の外に避難した。地下1階に煙がまん延し、当時レストラン内にも数人の客がいたが、避難して無事だった。出火から約30分後に鎮火したという。

 宿泊客の中には塩川正十郎元財務相もいた。塩川氏は「サイレンの音で飛び起きた。着の身、着のままで出てきたが何が起きたのか情報がなくてよく分からない」と話していた。

 また、川崎市内から心臓と足の病気で治療に来ていた女性(77)は寝ているベッドから飛び起き、不自由な足を懸命に動かしながらロビーに向かった。ロビーでホテルのスタッフから車いすに乗せてもらい、脱出した。女性は「足も弱いし、本当に怖かった」と唇をふるわせた。宿泊客たちは正面玄関を遠巻きに囲み、消火活動を見守った。宿泊客の1人は「今夜は、ゆっくり客室で眠れるのだろうか」と不安を口にした。

 パレスホテルは地上10階、地下3階建て。昭和36年、国際観光ホテルとして営業を開始した。皇居前に位置する高級ホテルとして知られている。客室数389室。老朽化が進み、来年1月に閉鎖、高層ビルに立て替えられる予定。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080620-00000900-san-soci