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2008年06月19日(木) 08時01分

ダービー爆破予告34歳会社員逮捕…秋葉原事件でネット監視強化スポーツ報知

 インターネットの掲示板「2ちゃんねる」に、日本中央競馬会(JRA)主催の日本ダービーに合わせ東京競馬場(東京都府中市)を爆破するなどと書き込んだとして、警視庁捜査1課と府中署は18日、威力業務妨害の疑いで、兵庫県宝塚市の会社員・浅井崇容疑者(34)を逮捕した。ダービー当日は何も起きなかったが、秋葉原の無差別殺傷事件後、警察当局がネット上の犯行予告について監視強化を図る中での逮捕劇となった。

 調べでは、浅井容疑者は6月1日開催の日本ダービーを妨害しようと、5月20日午後11時50分ごろ、自分の携帯電話から「2ちゃんねる」に、「東京競馬場を爆破する」の題名で「時限爆弾を既に仕掛けた」などと犯行予告を書き込み、JRAの業務を妨害した疑いが持たれている。

 書き込みはさらに「ダービー当日の発走時刻には爆発するだろう。死傷者もかなりの数が出るだろう」などと続き、「残念ながらここはネットカフェなんだ。身分確認もされていない」と手の内を明かした。「身元を特定できないからどう考えてもセーフなんだ」と警察を挑発するかのようなコメントを残していた。

 調べに対し、浅井容疑者は「職場でのストレスがあり、憂さ晴らしでやった」などと容疑を認めている。犯行予告には「ネットカフェで書き込んだ」としたが、2ちゃんねる上に携帯電話で書き込んだ場合に出る識別コードが出てしまい、警視庁の解析結果で携帯電話の履歴から浅井容疑者が浮上。書き込み場所は宝塚市内の自宅だった。

 JRAによると、3歳馬の頂点を争う日本ダービー当日の入場者は約12万5000人。JRAは同容疑者の犯行予告を発見した市民からの通報を受け、対応を協議。レース前に警官と職員らで場内を調べたが、不審物は発見されなかった。当日は警備員を増員し、入場者の手荷物検査を実施するなどした。

 今回の事件は、今月8日に起きた東京・秋葉原の無差別殺傷事件が発生する前のものだったが、秋葉原の事件以降、警察当局はネット上での犯行予告の監視を強化。全国各地で相次いで検挙されている。

 捜査1課によると、浅井容疑者は競馬ファンで、ダービーの馬券も購入していたが、当日は東京競馬場に来ていなかったという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080619-00000093-sph-soci