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2008年06月17日(火) 13時09分

児童虐待相談は全国で4万件超、対応難しいケースも読売新聞

 全国の児童相談所が受け付けた児童虐待の相談対応件数が2007年度、調査を始めた1990年度以来初めて4万件を超えたことが17日、厚生労働省のまとめでわかった。過去最高だった前年度を3000件余り上回った。厚労省は「社会的な意識の高まりなども増加の一因だが、実際の虐待件数自体も増えている」と警鐘を鳴らしている。

 調査結果によると、相談対応件数は07年度、4万618件で、前年度の3万7323件より3295件増加した。調査が始まった90年度の1101件に比べると約37倍に当たる。

 都道府県・政令指定都市別に見ると、前年度との比較で増加の幅が大きかったのは、山形県の1・74倍、鹿児島県1・67倍、札幌市1・54倍、堺市1・47倍、北海道1・46倍の順。

 最も急激に増加した山形県は「前年度から対応を持ち越したケースが多かったのが一因」という。同県児童家庭課は「子どもを児童福祉施設へ入れるよう勧めても親が応じないなど対応に時間がかかる難しいケースが増え、年度内に手が回らなかった」とし、虐待の深刻化を示唆している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080617-00000030-yom-soci