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2008年06月16日(月) 21時06分

衝撃!航空機火災発生か?オーマイニュース

 燃え盛る航空機に恐る恐る近づく消防隊員。時折、爆発音もとどろき、この音に驚く幼児の泣き声が周囲に響き渡る。

 でも燃えている飛行機ってちょっと変じゃありませんか?

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 実はこれ、先日、有明のビックサイトで開催された東京国際消防防災展2008で披露された在日米海軍消防隊によるデモンストレーション。つまり訓練である。

 写真奥に見える航空機のような物体は、スクラップ同然の金属などで有り合わせ的に作られたものではなく、移動式航空機火災訓練システム(MAFT)と呼ばれ、米軍で正式に使用している航空機火災訓練用の装備。カナダのプロ・セーフファイヤー・トレーニング・システム社が製造している。

 MAFTは、最大500ガロンのプロパンガスが搭載可能であり、このプロパンガスを装置の各部で引火させることにより、燃料への引火による左右主翼火災、機体火災、後部エンジン火災、離着陸用タイヤの火災のほか、このシステム内部での想定機内火災など各種航空火災を再現し、その消火訓練ができる。

 引火によりMAFT内部が極度の高温になった場合には、センサーが感知してシステムが自動的に停止する安全対策も施されている。

 実際のデモンストレーションは着陸に失敗した航空機の燃料タンクが破損し、そこに引火して火災が発生、機内に乗員1人が取り残されたという想定で行われた。

 シミュレーターで炎が発生すると、米海軍消防隊の消防車「AZUMA2」と、MAFT近傍にいる消防隊員の、放水による消火活動で約2分後には鎮火。鎮火後、消防隊員が人に見立てた人形を機内から救出した。

 ちなみにこれらの装備を運用する在日米海軍消防隊は約500人おり、そのほとんどが日本人。これは独立行政法人・駐留軍等労働者労務管理機構が募集・採用し、給与は防衛省が支払っている。

(記者:村上 和巳)

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