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2008年06月16日(月) 17時30分

メイドさんが減り、警察官が増えた秋葉原オーマイニュース

 8日に秋葉原で起きた通り魔殺傷事件から1週間がたった。日曜日の歩行者天国が、しばらく中止になると聞いた記者は15日、事件後の日曜日の秋葉原を訪れた。

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■歩けなくはなかった、ホコ天中止の秋葉原

 秋葉原の歩行者天国は、買い物客が多い日曜日の、歩行者の利便性を考えて、秋葉原のメインストリートである中央通りで実施されていた。JR秋葉原駅の電気街口を中央通りに向かって数十メートルのところにある秋葉原西口交差点から、末広町近くの外神田5丁目交差点までを歩行者に開放している。

 しかし15日には、その歩行者天国が中止されており、通常通り自動車の通行があった。日曜日の秋葉原に出てくる人の多さを知っていた記者は、天気もよかった15日、人の量がそのままであればまともに歩けないだろうと予想していた。しかし実際は歩行者天国がなくても歩道が歩けなくなることもなく、普通に歩けるくらいの人出だった。事件のせいもあるのか、人出が少なかったようにも思う。

■メインストリートから消えたメイドさん

 秋葉原といえばたくさんのメイドカフェがあり、普段は中央通りで何人ものメイドさんが店のチラシを配っている。しかし、15日にはメイドさんの姿がなかった。事件直後、歩行者天国が中止になった週末ということに配慮して、チラシ配りを見合わせたのだろうか。メイドさんを探して周辺を歩いてみたところ、末広町に近い方の通りを2本入った裏通りで、やっとチラシ配りのメイドさんを見つけることができた。

 その後、とあるメイドリフレ(マッサージ店)のメイドさんに、事件の話を聞く機会を得た。秋葉原の街に関わっている人の声が聞きたいと思ったからだ。

 聞けば、昨日の土曜日は結構お客さんがたくさんいたものの、今日は日曜ということもあり、予約が少なく、日曜とは思えないくらいの客足だったそうだ。お客さんも事件後初の日曜日ということで警戒したのではないか? とのことだった。

■増えた報道関係者と警察官

 さまざまなニュースが取り上げている通り、事件現場の交差点には万世橋警察署によって献花台が設置されている。周りに人がごった返す献花台には、たくさんの花やペットボトルのジュース、缶コーヒー、Tシャツなどが供えられていた。

 そのときに感じたのは、マスコミの多さ。献花台に張り付くようにしているし、周りにもたくさんの報道関係者と思われる人々がいる。週末ともなればニュースを聞いて献花台に手を合わせようと思う方も多いと思うが、あれでは本当に手を合わせづらい。なお、現在は献花台が写真撮影禁止になっており、記者も正面からの写真撮影はしなかった。

 さらに普段より多いと感じたのは、警察官やパトカーの数。事件当日は、最近秋葉原を騒がしていた路上パフォーマーを取り締まるために警戒しており、警察官が多い日だったと聞く。予想していなかったとはいえ警察官が多かったにも関わらず事件が防げなかったのだから、さらに強化していたのだろう。

 記者は、今回の通り魔殺傷事件が、秋葉原だから起きたというわけではなく、たまたま人が多い秋葉原が選ばれただけだと思っている。だから歩行者天国を中止したり、警察官をたくさん配備したりするといった付け焼き刃の対策ではなく、もっと抜本的で有効な対策がないものかと考えているが、なかなか見つかるものではない……。

 最後に、記者は被害者の方のご冥福を切に祈るばかりであり、警察関係の方には再発防止に最善を尽くして頂きたいと思う。

(記者:米谷 俊晃)

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