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2008年06月16日(月) 14時43分

犯行わずか2分間、加藤容疑者の強い殺意裏付け読売新聞

 東京・秋葉原で17人が死傷した無差別殺傷事件で、殺人未遂容疑で逮捕された派遣社員加藤智大(ともひろ)容疑者(25)が、現場の交差点にトラックで突入してから警察官に取り押さえられるまでに、わずか約2分間しかかかっていなかったことがわかった。

 加藤容疑者はトラックで5人をはねた後、ためらうことなく短時間でナイフで12人を刺しており、警視庁では強い殺意を裏付ける事実とみている。

 同庁幹部によると、交差点に設置された防犯カメラの映像から、加藤容疑者が運転する2トントラックが、歩行者天国の人込みに突入したのは、8日午後0時33分ごろと判明。横断中の5人をはねた後、トラックは神田明神通りを東に約70メートル走って止まった。

 加藤容疑者はすぐに運転席から降りると、ダガーナイフを手に交差点まで走って戻り、その間に男女3人を刺した。交差点では、はねられた人を介抱しようとした万世橋署員ら少なくとも6人を次々に刺し、逃げる人たちを中央通りの歩道沿いに走って追いかけながら刺し続けたという。

 その後、追いかけてきた別の同署員に大声で「待て」と呼び止められたため、交差点から約60メートル離れた路上で立ち止まり、路地に追い込まれた末に取り押さえられた。現行犯逮捕の時間は午後0時35分だった。

 署員が加藤容疑者と向かい合い、身柄を確保するまでに数十秒かかっており、警視庁では犯行時間は2分よりも短かったとみて詳しく調べている。

http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080616-OYT1T00459.htm