記事登録
2008年06月15日(日) 08時00分

【1都4県 週刊知事】千葉 堂本暁子知事 将来ある人の命をなぜ産経新聞

 「県民の1人の若者がまったく不条理に命を落としたことにやりきれなさを感じる」。堂本暁子知事は12日の定例会見で、東京・秋葉原の無差別殺傷事件について問われ、千葉県流山市の東京情報大2年、川口隆裕さん(19)ら犠牲者7人を出した事件の凄惨(せいさん)さを思い、悲痛な表情を浮かべた。

 犯行の躊躇(ちゅうちよ)のない残忍さについて「バーチャルな世界と現実の犯行が連動したかのようだ。社会の大きなゆがみが出ているのかも」と指摘。「(凶器となった)刃物を規制しても包丁を使うかもしれない。もっと本質的な部分を考える必要がある」と刃物の“規制論議”に疑問を投げかけ、「家庭、学校、地域で一人ひとりをどう教育するかを真剣に考え直すときに来ている」と、事件の要因として教育面の分析が必要との認識を示した。

 知事は沈痛な表情のまま、「将来のある人たちが命を落としたことはやりきれない」と繰り返し、「(家族や友人に)お気の毒で…」と声を絞り出した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080615-00000061-san-soci