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2008年06月15日(日) 01時35分

尖閣沖の衝突沈没、海保巡視船と台湾遊漁船の両船長を書類送検読売新聞

 沖縄県石垣市の尖閣諸島・魚釣島沖の領海内で、鹿児島海上保安部(鹿児島市)の巡視船と衝突した台湾の遊漁船が沈没した事故で、第11管区海上保安本部(那覇市)は14日、巡視船船長の堤信行容疑者(58)を業務上過失往来危険と業務上過失傷害容疑で、遊漁船船長の何鴻義容疑者(48)を業務上過失往来危険容疑で、それぞれ那覇地検石垣支部に書類送検した。

 発表によると、堤容疑者は10日午前3時20分ごろ、船名確認などをするため、巡視船「こしき」(全長78メートル)を遊漁船「聯合(れんごう)号」(同20メートル)に、十分な距離を確保しないで接近させた。何容疑者は自動操舵(そうだ)のまま回避行動をとらず、航行。その結果、衝突事故が起き、堤容疑者は何容疑者の顔などに軽傷を負わせた疑い。

 11管は発生当時、「巡視船が近付くと、遊漁船はジグザグ航行を始め、急に右に針路を変えたため衝突した」と発表したが、捜査の結果、そうした事実はなく、「波の影響で揺れていたのを堤容疑者が勘違いした」と訂正した。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080614-OYT1T00627.htm