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2008年06月14日(土) 08時51分

岩手県奥州市と宮城県栗原市で震度6強、岩手で1人死亡確認読売新聞

 14日午前8時43分ごろ、岩手県内陸南部を震源とする強い地震があり、同県奥州市と宮城県栗原市で震度6強、秋田県湯沢市、仙台市宮城野区などで5強を記録するなど、東北から関東の広い範囲で強い揺れを観測した。

 北海道や北陸地方でも揺れを観測した。

 気象庁によると、震源の深さは約10キロ、マグニチュードは7・0と推定される。同庁は東北地方で強い揺れの恐れがあるとして、発生とほぼ同時に緊急地震速報を流した。

 この地震で、福島県いわき市小浜町の堤防で磯釣りをしていた男性(55)が土砂崩れに巻き込まれて心肺停止の状態となっている。宮城県名取市消防本部によると、同市内を走っていたバスが大きく揺れ、乗客25人がけが、重傷3人となっている。

 岩手県警によると、一関市厳美(げんび)町で家屋が倒壊、同市須川地区で大規模な土砂の崩落が確認された。金ヶ崎町の複数世帯で水道管が破裂している。警察庁によると、同日午前10時時点で岩手県で死者1人が確認された。

 同県花巻市の花巻空港では日本航空の名古屋発花巻着便の降下中に地震が発生。同便は滑走路の点検を待つため、10分ほど上空を旋回した後に着陸した。その後、詳しい安全点検を行っている。

 JR東日本によると、地震発生直後から東北、秋田、山形新幹線は全線で運転を見合わせている。石巻線、奥羽線など東北地方を走る在来線も各地で運転を見合わせている。

 東北電力によると、女川原子力発電所(宮城県女川町、石巻市)は1号機が定期検査中で、2、3号機が運転中だった。2基とも緊急停止などはなく、運転を継続している。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080614-OYT1T00216.htm