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2008年06月14日(土) 12時01分

橋落下、ガラス散乱=落石、車押しつぶす−情報収集に追われる自治体・東北地震時事通信

 橋が落下し、岩が車を押しつぶす。シャンデリアのガラスが散乱し、けが人が次々病院に運ばれた−。東北地方で14日に発生した震度6強の地震。長く激しい横揺れに、住民は「今まで感じたことがない」と声を震わせた。
 岩手県奥州市の男性は自宅で揺れを感じた。「地鳴りが聞こえ、横揺れが一分続いた。通常ではない揺れだった」。同市では保育園のガラスが割れ、園児らが病院に運ばれた。
 同県警などによると、胆沢ダム工事現場で落石を受けた男性が重体に。同ダム上流付近ではバスに乗った十数人が生き埋めになり、1人が助けを求めているとの情報もある。
 一関市では「旧昇仙橋」(市道)が落下、国道に亀裂が入り、土砂崩れで車が埋まった。揺れに驚いた男性が道路でトラックにはねられ死亡する事故も。家屋倒壊でけが人が出ているとの情報があり、同市などが情報収集に追われている。
 宮城県栗原町でも橋が落下。道路の先が寸断され、山林だけが視界に広がる。
 仙台市青葉区のホテルでは、宴会場のシャンデリアが落ち、ガラスが散乱。貯水タンクが破裂し、水が流出した。けが人はなかったが、20代の女性社員は「8階の事務所にいた。すごい横揺れだった。机にしがみついていないと立っていられなかった」と興奮した様子。女性は「余震が怖い」と話した。
 宮城県内では土砂崩れが複数カ所発生し、車が巻き込まれているとみられる。名取市ではバスが走行中にバウンドし、乗客23人が負傷。ショッピングモールではエスカレーターが停止し、転倒した1人が骨折したという。 

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