2008年06月14日(土) 12時21分

＜岩手・宮城内陸地震＞６０歳男性、外に出てはねられ死亡（毎日新聞）

　亡くなった岩手県一関市東山町松川、工場経営、千葉友三さん（６０）の近くに住む女性によると、千葉さんは地震発生時、クリーニングに出すために自宅から約５０メートル離れた商店に行っていたという。地震の揺れに驚いて店の外に飛び出し、走ってきたトラックにはねられたという。女性は「車で仲間と北海道に行くなど、活発な人だった」と話した。

　近所に住む消防団員の伊藤征洋さん（６６）は「千葉さんは野球一家。長く草野球をしており、中学生の孫とキャッチボールをする姿をよく見た。優しくて付き合いのいい人だったのに本当に気の毒です」と話した。今回の地震については「消防団を４０年やっているがこんな揺れは初めて。下から突き上げ、段々強くなるようだった」と驚いた様子だった。

　近くに住む無職の男性（８０）は「私もあわてて外に出たが、近所の人もほとんど道路に飛び出した。千葉さんは地域の委員などもしていて、世話好きな人だったのに」と無念そうに語った。

　福島県の海岸で釣りをしていて落石で亡くなった福島県いわき市勿来町窪田、石井道隆さん（５５）の近所に住む男性によると、石井さんは妻と両親の４人暮らし。

　別居する娘が小さな孫を連れて訪れる姿をよく見かけたという。石井さんは休日ごとに仲間と連れ立って釣りに出かけていたといい、「今日も朝早く釣り仲間が迎えに来ていた。楽しそうに出かけていったのに」と声を詰まらせていた。

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