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2008年06月14日(土) 21時25分

【岩手・宮城内陸地震】首相、夜間も捜索継続を指示産経新聞

 14日に発生した岩手・宮城内陸地震を受け、政府は同日夜も内閣府で関係省庁の連絡会議を開くなど、被災状況の把握や今後の対応の検討を重ねた。

 福田康夫首相は同日夕、現地で対応にあたる泉信也防災担当相に対し、夜間も行方不明者の捜索や被害の確認作業を継続するよう指示した。15日は冬柴鉄三国土交通相を派遣する。今後の復旧・復興をにらみ、首相自身の現地視察や被災地の激甚災害指定なども検討していく方針だ。

 政府は岩手・宮城内陸地震の発生から7分後の午前8時50分、首相官邸の危機管理センターに伊藤哲朗内閣危機管理監を長とする官邸対策室を設置。同時刻には福田康夫首相に第1報が伝わるなど、初動態勢は迅速にとられた。

 官邸には地震発生から1時間以内に町村信孝官房長官や泉担当相らが駆けつけ、その後も増田寛也総務相や甘利明経済産業相が訪れた。

 緊急消防援助隊や警察の緊急援助隊、自衛隊を機動的に派遣することを確認したうえで、昼前には泉防災相を団長とする総勢31人の政府調査団を、岩手県一関市と、政府の現地連絡室を置いた宮城県栗原市に派遣した。

 一方、防衛省は午前8時50分に災害対策室を立ち上げ、石破茂防衛相も10時すぎに登庁。午後1時半から連絡会議を開き、災害派遣中の自衛隊の対応などを協議した。

 自衛隊は岩手、宮城両県知事の派遣要請を受け、陸海空各部隊で計約360人、約90車両、23航空機を投入した。

 首相は同日夕、記者団に「人命救助を最優先に全力を挙げる」と強調し、「自然災害死者ゼロを内閣として目指していたが、こういうことになり残念だ」とも語った。

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