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2008年06月14日(土) 20時31分

生き埋め8人、捜索続く=死者3人、負傷者140人に−岩手・宮城内陸地震時事通信

 14日午前に発生した岩手・宮城内陸地震で、同日夕までに、死者は3人、負傷者は140人を超えた。地震による土砂崩れで、宮城県栗原市の2カ所で計8人が生き埋めになっているとみられ、警察や消防などによる捜索が続いた。
 震源に近い両県境を中心に、土砂崩れや道路の崩壊が多く発生。交通網が寸断して孤立する集落が相次ぎ、県警や自衛隊、海上保安庁が救出に当たった。
 余震は同日午後も続き、168回(午後6時現在)となった。
 各県のまとめによると、岩手県で2人、福島県で1人が土砂崩れや落石などにより死亡。重軽傷者は宮城101人、岩手30人、秋田14人、山形1人。
 宮城県警によると、栗原市の「駒の湯温泉」の建物1階が土砂崩れで倒壊し、宿泊客と従業員ら7人が生き埋めになっている。同市の国道398号で工事中の作業員3人が生き埋めとなり、2人が見つかった。県によると生死に関する情報はないという。
 駒の湯温泉周辺では、県警が別の5人を発見し、ヘリコプターで救助した。
 岩手県などによると、奥州市の国道397号でマイクロバス1台ががけ崩れに巻き込まれた。乗員乗客20人は全員救助、うち6人が重傷を負った。
 道路の寸断や橋の損壊により、一関市の祭畤地区と須川温泉、矢櫃ダム周辺で住民や宿泊客ら約200人が取り残され、自衛隊や海上保安庁のヘリが救出している。栗原市でも4地区で約200人を超える住民が孤立化し、自衛隊が救助に当たった。
 揺れの強かった地域では土砂崩れが多く起きた。岩手県内では12カ所で道路が損壊した。
 建物の損壊は岩手県41戸、宮城県23戸、山形県2戸。岩手、宮城両県の約1400戸が停電した。 

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