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2008年06月14日(土) 14時55分

新幹線停車、道路に亀裂 停電や電話不通中国新聞

 岩手・宮城内陸地震の影響で十四日、JR東日本は東北、秋田、山形新幹線の全線で運転を見合わせた。東北新幹線は地震の影響で送電がストップ。仙台—古川、一ノ関—水沢江刺で、やまびこ46号など新幹線三本が立ち往生、JR東日本は乗客計約二千人の救出を始めた。

 やまびこ46号は一ノ関駅の北約三キロ付近で停車、乗客約三百人は線路に降り、保守作業用の出入り口まで歩き、バスで一ノ関駅へ向かった。

 JR東日本によると、東北新幹線の東京—仙台は午後一時半ごろの運転再開を見込んでいるが、仙台—八戸は線路や施設の安全点検を進めており、運転再開のめどは立っていない。

 またJR在来線も東北地方の広い範囲で運転を見合わせている。

 高速道路は東北、秋田、山形自動車道の一部区間で通行止め。東日本高速道路によると、山形道の山形蔵王インターチェンジ近くで長さ約百メートルの亀裂、秋田道の湯田—横手でも路面に長さ約十メートルの亀裂が入った。

 空路は平常通り運航している。

 ▽一時2万9千戸停電

 岩手・宮城内陸地震で十四日、両県を中心とする広い範囲で停電や水道管破裂が起きるなど、ライフラインに被害が広がった。東北電力によると、約二万九千戸が一時停電した。

 午前十一時現在では、宮城県栗原市で約一万一千六百戸、岩手県一関市で約八百五十戸など両県内で計約一万八千戸が停電。

 岩手、宮城、山形県では水道管破裂や水漏れが起きた。岩手県金ケ崎町では町内五カ所で水道管が破裂し、一部で断水。平泉町では水が濁っている世帯があり、町の災害対策本部が原因を調べている。

 経済産業省の午前十時二十分現在のまとめでは、都市ガスの供給への支障や、LPガスの被害の情報はない。仙台市ガス局によると、午前十一時までにガス漏れ三件、マイコンメーター停止二百二十三件などの通報があったという。

 ▽固定電話などにも影響

 岩手・宮城内陸地震で十四日午前、東北地方の一部地域で電話が集中して固定電話がつながりにくくなったほか、携帯電話の通話ができなくなるなどの影響が出た。

 NTT東日本によると、宮城、岩手、秋田の三県の固定電話で通信を制限しているため、これらの地域を中心に電話がつながりにくくなった。設備の被害や大規模な通信障害などの報告は入っていないという。

 携帯電話では、KDDIが宮城県などで十局程度の基地局に停電とみられる影響が出て、一部地域で電話などができない状態。

 NTTドコモは宮城、岩手両県で87・5%の発信規制をかけ、ソフトバンクモバイルを含めた三社とも一部地域で電話がつながりにくくなっているという。

 携帯各社は、停電が継続した場合、一部の基地局が電池切れで機能停止し、携帯の発着信ができなくなる地域が広がる恐れがあるとしている。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200806140408.html