記事登録
2008年06月14日(土) 14時47分

揺れの強さ、阪神大震災に匹敵読売新聞

 岩手・宮城内陸地震で、防災科学技術研究所の強震計観測網によって、揺れの強さを示す加速度の最大値は、宮城県栗原市で812ガルが観測された。

 阪神大震災の最大加速度818ガル(神戸市中央区)にほぼ等しい揺れだった。

 最近は地震計が全国各地に多数設置されるようになったこともあり、大きな加速度が観測されている。新潟県中越地震(2004年)では約2500ガル、昨年の新潟県中越沖地震や石川県能登半島地震では約1000ガルが観測された。

 ◆逆断層型と分析

 気象庁の分析によると、今回の地震は、日本列島を乗せているプレート(板状の岩盤)のごく浅いところで断層がずれて発生した。

 今回のように地下の浅いところで起きる地震は「直下型地震」「内陸型地震」などと呼ばれ、1995年1月に阪神大震災を引き起こした「兵庫県南部地震」や、昨年7月の「新潟県中越沖地震」も同じタイプ。日本全国、いつどこで起きてもおかしくないタイプだ。

 横田崇・地震津波監視課長によると、断層の両側から力がかかって大きくずれて、片方の地盤がもう片方に乗り上がる「逆断層型」というタイプの地震だという。西北西と東南東から押し合う力が働き、断層がずれたと考えられるという。

 東北地方は、日本列島が乗っている「北米プレート」の下に、太平洋側から「太平洋プレート」が少しずつ沈み込んでおり、絶えず西側から押される力がかかっている。このため、地下の断層がずれてその力を解放するが、その際に地震が発生する。

http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080614-2892868/news/20080614-OYT1T00429.htm