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2008年06月14日(土) 14時26分

【岩手・宮城内陸地震】「突然ドーン、家がつぶれる…」震度6強の栗原市産経新聞

 岩手・宮城内陸地震で震度6強を記録した宮城県北部の栗原市。同市栗駒の商店街では、地震で店舗の一部が壊れたり、商品が散乱する被害があった。

 酒店経営の三浦弘彰さん(74)の店舗の外壁は崩れ、店内に陳列した酒が床に落ちてビンが割れ、アルコール臭が漂う。「外出しようと準備をしていたときに、グラグラっときた。築100年以上の土蔵の壁も崩れた。酒の被害より建物の被害が大きい。こんなに大きな地震は生まれて初めてだ」と話す。

 CD、電化製品販売店経営の伊藤章一さん(75)は「突然ドーンと下から突き上げるような揺れがきて、立っていられなかった。家がつぶれると思った。店のガラスはメチャメチャに壊れ、商品もグチャグチャになった。30年前の宮城県沖地震の時はこんなに揺れなかった」と語った。

 衣料品店経営の佐藤嗣子さん(61)「ちょうど朝食の時だった。テーブルのコーヒーカップがひっくり返り、すごい揺れがきた。ショーウインドーのガラスが壊れ、家の中はタンスが倒れ、足の踏み場もない。余震がくるたびに心臓がドキッとする」と話す。

 通りはサイレンを鳴らした救急車や注意を呼びかける市広報車が行き交う。住民は後かたづけに追われたが、余震で家や電柱が揺れるたびに不安そうな表情を浮かべていた。

 栗原市栗駒総合支所には、栗駒地区の被害状況が次々と寄せられ、職員は対応に追われた。担当職員は「被害にあった商店街のあたりは地盤が弱いところ。今後、余震に気をつけてほしい」と話した。

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