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2008年06月14日(土) 13時04分

土砂で埋まる渓谷、なぎ倒された大木…岩手・一関読売新聞

 地震発生から3時間後の14日正午前、本社ヘリで震源地に近い岩手県一関市内に入った。

 青々とした水田の先に、土砂崩れのため渓谷がまるごと埋まった光景が目に飛び込んできた。

 同県の南西部から北上川に合流する磐井川。土砂崩れは100メートル以上に渡って起きていて、幅10メートルほどのそれほど大きくない川をせき止めている。川に流れ込んだ土砂の高さは高いところで5メートルほどあり、上流部分は水がたまって、小さなせき止め湖も出来ていた。

 土砂崩れが起きた山の斜面は、赤茶けた土が削り取られたように崩落して、青々とした大木が100本以上、なぎ倒されている。

 川の水面からは、直径10メートル近くの岩石が、ごつごつとのぞく。その上流にあるダム湖にも、周囲の山から大量の土砂が崩れて流入し、茶色くにごったままの水の色が、山間部を襲った今回の地震の大きさを物語っていた。(社会部・畑武尊)

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080614-OYT1T00360.htm