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2008年06月14日(土) 11時40分

【岩手・宮城内陸地震】官房長官緊急会見詳報「被害把握に全力」産経新聞

 町村信孝官房長官は14日午前、岩手県内陸南部を震源とする地震の発生を受けて緊急に記者会見し、被害状況の把握について「全力を挙げている」と述べた。会見の詳細は以下の通り。
「それでは地震の情報について、まずお知らせいたしますが、きょう8時43分ごろに発生した岩手県内陸南部を震源とする地震についてであります。現時点で、この地震でお亡くなりになった方々にはご冥福をお祈りし、お悔やみを申し上げます。また、被災された方々も出ておられますので、心からお見舞いを申し上げます」
「政府の対応でありますが、8時50分には官邸対策室を設置をし、緊急参集チームを招集しました。そして地方自治体との連絡調整、情報収集を緊密に行うなど、政府一体となって対応しているところであります。なお泉信也防災担当大臣を長とする政府調査団を、もうすぐ現地に派遣をするということで、いま泉大臣は(防衛省のある東京・)市ケ谷の、自衛隊のヘリコプターに乗っていきますから、市ケ谷に向かっているところであります」
「被害状況につきましては、時々刻々増えていくわけでございますが、各省庁のヘリ、あるいは現場の警察等の連絡を受けながら、現在把握に全力を挙げております。現時点では亡くなった方が2名、お一人は岩手県一関市、もう一人は福島県で釣りをなさっていた方ががけ崩れで亡くなられた。一関市のは、地震が発生したので急いで家の外に飛び出したところ、トラックにひかれてしまったという状況のようでございます。負傷者は8名、うち1人はかなり重体であるということでございます。家屋の倒壊は1件、道路陥没2カ所、水道管破裂1カ所、東北管内では停電が今2万9000件ということでございます。原子力発電所につきましては、調査、確認中であります」
「福田康夫首相からは8時50分に被災状況の早期把握と迅速な行動、および被災者等のある場合、救助に全力を挙げることという指示を受けております。政府としては緊急参集チームの協議で、次の3点を確認しております。第1点は、この地震について県、市町村一体となって被害状況を早急に確認し、速やかな救出、救助活動に全力を尽くすこと。2点目は広域に及ぶ被害が確認された場合には、緊急消防援助隊、警察広域緊急援助隊、自衛隊の災害派遣による被災地への広域応援を行いまして、必要に応じ増援をして、被害の状況に応じて万全の態勢を期する。3点目は、引き続き県、市町村と的確な連携を図りながら、政府一体となって適切に対応するということでございます。今、自衛隊のヘリコプター、あるいは、警察のヘリコプターなど、あるいは現場での警察などの活動にあって、全力で被害の確認をする。そして事故がある場合には救出にあたるということにしているところであります」
「なお天皇、皇后両陛下は植樹祭に秋田県北部のほうで明日行われますので、きょう午前、羽田空港から出発のご予定でございますが、いまのところ予定通り出発はなされますが、現地での一定のご視察等はお取りやめになるということのようでございます。植樹祭は明日でございます。秋田県の北部でございますから、今のところ大きな揺れがあったというような状況ではないというふうに聞いております。現状分かっておりますのは以上でございます」
 −−首相からの指示は8時50分ということだが、首相に連絡が入ったのもその時間なのか
「発生が8時43分でありますから、そして8時50分に指示が来たということですから、この間に首相に連絡が上がったということだと思います」
 −−首相秘書官からか
「ちょっと聞いておりませんけれども、たぶん通例秘書官から首相には連絡が上がります」
 −−政府調査団は何人規模か
「20数名と聞いております。各省混成団でありますけれども」
 −−岩手県に入るのか
「どこに着くか、そのことも含めて今検討中であります」

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