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2008年06月14日(土) 10時56分

2人死亡、50人けが 岩手、宮城で震度6強東京新聞

 14日午前8時43分ごろ、東北地方で強い地震があり、岩手県の奥州衣川と宮城県栗原一迫で震度6強を記録した。町村信孝官房長官は2人が死亡したと発表。地元消防などによると、岩手、宮城県で少なくとも50人がけが。また橋が落下、民家が倒壊するなど深刻な被害も出ている。

 東京電力や東北電力によると、福島第一、第二原発、女川原発に異常はないという。

 各地の消防によると、宮城県栗原市の民家でたんすの下敷きになった女性1人が意識不明の重体、ほかに家屋倒壊で4人が下敷きになった。岩手県奥州市のダム工事現場では落石で1人が心肺停止状態。

 奥州市の玉里保育所ではガラスが割れ、園児7人が負傷。仙台市の仙台医療センターによると、橋の上でバスが横転し二十数人がけがをした。宮城県名取市の道路を走行中のバスが地震でバランスを崩し、乗客ら約20人が頭を打つなどのけが。

 気象庁によると、震源地は岩手県内陸南部で、震源の深さは約10キロ。地震の規模はマグニチュード(M)7・0と推定される。その後も震度5弱など余震とみられる揺れが続いた。

 JR東日本によると、東北新幹線は仙台—一ノ関間で通電しない状態で、大宮—八戸間が運転休止中。仙台市地下鉄は、地震のため全線で運転を見合わせた。

 仙台市内の河北新報ビル内の共同通信では、強い縦揺れの後、大きな横揺れがあり、机の上の書類が落ちるなどした。

 気象庁はこの地震で、地震の大きな揺れの直前に予想震度を発表する緊急地震速報を出した。

(共同)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008061490084953.html